[Purpose Strings] プロパティグループ

このプロパティグループは、スマートデバイスオブジェクトの [ Main Program ] が True の場合に利用でき、 [ Apple ] / [ Permissions ] プロパティグループの下にあります。
iOS 10 では、開発者がデバイス機能 (GPS、マイク、カレンダーなど) の使用理由を指定するよう定められています。
この決定は、ユーザーのプライバシーに配慮したもので、ユーザーが機能を許可するかどうかを選択する際の助けになります。
エンドユーザーへの影響としては、開発者が設定した理由でアプリケーションが当該機能を使用しようとしていることを通知するメッセージが画面上に表示されます。

プロパティ

既定では、これらのプロパティはいずれも空です。値は、各機能を開発者が使用する目的を示す文字列です (設定は必須です)。

[ Usage description ] プロパティ	アプリケーションが次の操作を行う場合に設定が必要	対象となる iOS バージョン	GeneXus における用途	利用可能な GX15 のバージョン	利用可能な GXEv3 のバージョン
Apple Music	ユーザーのメディアライブラリにアクセスする	iOS 10.0	N/A	アップグレード 1	アップグレード 11

Bluetooth Peripherical	Bluetooth デバイスを使用する	iOS 10.0	N/A	アップグレード 1	アップグレード 11

Calendars	ユーザーのカレンダーにアクセスする	iOS 10.0	Calendar 外部オブジェクト	アップグレード 1	アップグレード 11

Camera	カメラデバイスを使用する	iOS 10.0	Camera 外部オブジェクト、Scanner 外部オブジェクト、Scanner コントロール、編集可能な Image データタイプ、編集可能な Video データタイプ	アップグレード 1	アップグレード 11

Contacts	ユーザーの連絡先にアクセスする	iOS 10.0	Contacts 外部オブジェクト	アップグレード 1	アップグレード 11

Health Share	ユーザーのヘルスデータを読み取る	iOS 10.0	N/A	アップグレード 1	アップグレード 11

Health Update	ユーザーのヘルスデータを変更する	iOS 10.0	N/A	アップグレード 1	アップグレード 11

Home Kit	ユーザーの HomeKit 設定にアクセスする	iOS 10.0	N/A	アップグレード 1	アップグレード 11

Location Always	ユーザーの位置情報に常時アクセスする (詳細情報)。	iOS 8.0	Geolocation 外部オブジェクト、Map コントロール	リリース	アップグレード 2

Location Always And When In Use	ユーザーの位置情報に常時および使用時にアクセスする(iOS 11 以降では、 [ Location Always usage description ] の代わりに使用される)	iOS 11.0	Geolocation 外部オブジェクト、Map コントロール	アップグレード 7	-

Location When In Use	ユーザーの位置情報に使用時にアクセスする (詳細情報)	iOS 8.0	Geolocation 外部オブジェクト、Map コントロール	リリース	アップグレード 2

Microphone	マイクデバイスを使用する	iOS 10.0	編集可能な Audio データタイプ、AudioRecorder 外部オブジェクト、Camera 外部オブジェクト (RecordVideo メソッド)	アップグレード 1	アップグレード 11

Motion	加速度センターを使用する	iOS 10.0	N/A	アップグレード 1	アップグレード 11

NFC Scan	NFC センサーを使用する	iOS 11.0	N/A	アップグレード 7	-

Photo Library	ユーザーのフォトライブラリにアクセスする	iOS 10.0	PhotoLibrary 外部オブジェクト、編集可能な Image データタイプ、編集可能な Video データタイプ	アップグレード 1	アップグレード 11

Photo Library Additions	写真と動画の書き込みを行う	iOS 11.0	PhotoLibrary 外部オブジェクト (Save および SaveVideo メソッド)	アップグレード 7	-

Remainders	ユーザーのリマインダーを使用する	iOS 10.0	N/A	アップグレード 1	アップグレード 11

Siri	Siri にデータを送信する	iOS 10.0	N/A	アップグレード 1	アップグレード 11

Speech Recognition	Apple の音声認識にデータを送信する	iOS 10.0	N/A	アップグレード 1	アップグレード 11

列の値「N/A」は、GeneXus に組み込まれてはいないが、該当するアクセス許可を必要とするカスタムのユーザーコントロールまたは外部オブジェクトを開発者が実装した場合に適用できることを意味します。

警告: 組み込みのユーザーコントロールまたは外部オブジェクトのいずれかをナレッジベースに組み込む場合は、適切な [ Usage Description ] プロパティを設定する必要があります。同様に、カスタムのユーザーコントロールや外部オブジェクトを使用する場合にも設定が必要です。

注

このプロパティを設定せずに開発者が位置情報サービスを使用すると、次のような警告メッセージが表示されます。
警告: iOS 10.0 以降で位置情報サービスを使用する場合、これらのプロパティのうち 1 つの値が必要です。('% Usage Description' of <Menu|Panel> for Smart Devices instance '%')
iOS バージョンは、使用されている XCode のバージョンに応じて変わる可能性があります。iOS 10.0 以降では、これらのほとんどが必要です。
Genexus 15 Upgrade 7 以降では、次のようなメッセージが表示されます:
警告: iOS 11.0 以降で位置情報サービスを使用する場合、 [ Location When In Use Usage Description ] の値を設定する必要があります。 [ Location When In Use ] 、 [ Location Always ] 、 [ Location Always and When In Use ] の各プロパティの説明を参照してください。

トラブルシューティング

[ Usage Description ] を適切に設定しなかった場合、アプリケーション実行時の動作は、次のように GeneXus のバージョンによって異なります。これは、バージョンによって iOS プロジェクトが異なるためです。

GeneXus Evolution 3	GeneXus 15
アプリケーションがクラッシュします。XCode が次のメッセージを示します: "The app's Info.plist must contain an <機能キー名> key with a string value explaining to the user how the app uses this data"	アプリケーションで次のポップアップメッセージが表示されます。 "<機能> usage description not found"

適用範囲

オブジェクト	Panel for Smart Devices、Work With for Smart Devices、Menu for Smart Devices オブジェクト
レベル	メインオブジェクト
SD ジェネレーター	iOS
言語	.NET、Java

使用可能バージョン

このプロパティグループは GeneXus X Evolution 3 Upgrade 11/GeneXus 15 Upgrade 1 以降で利用できます。