GeneXus Server のチェンジセット

チェンジセットは、ユーザーが定義した任意のオブジェクトの集合です。チェンジセットを使用して、コミットが保留中になっているすべてのオブジェクトを分類およびグループ分けできます。
開発者が、関連のない複数のタスクを同時に進行していると、 [ コミット ] ダイアログにはすべての変更が混在で表示されます。
[ チェンジセット ] オプションは、このような状況を解消するために用意されています。このオプションを使用してオブジェクトをグループ分けすると、それぞれの関係が分かりやすくなります。これは、大きな機能の作業を行いながら、小さな問題を修正する場合などに便利です。このような場合に、コミットするオブジェクトを簡単に特定、選択できます。
注: このオプションは、変更が重複しない場合にのみ使用できます。2 つの異なるタスクが同じオブジェクトを対象としている場合、変更を分けることはできません。

仕組み

オブジェクトをチェンジセットに移動するためには、まず該当オブジェクトのコミットが保留中になっている必要があります。
開発者は、 [ コミット ] ダイアログから、またはオブジェクトのコンテキストメニューの [ チーム開発 ] オプションから、1 つまたは複数のオブジェクトを選択できます。これらを右クリックし、 [ チェンジセットへ移動 ] オプションを選択して、該当オブジェクトをチェンジセットに追加できます。
以前に作成したチェンジセットがない場合は、 [ <新しいチェンジセット> ] オプションのみが表示され、新しいチェンジセットの名前を選択できます。それ以外の場合は、既存のチェンジセットがすべて表示されます。
チェンジセットを選択すると、そのチェンジセットにオブジェクトが自動的に追加されます。 [ 保留中のコミット ] リストでは、オブジェクトが表示される位置が変わり、グループ分けが見て分かるようになります。
[ コミット ] ボタンをクリックすると、操作は完了です。
注:

いずれのチェンジセットにも属していないオブジェクトは、 [ 保留中のコミット ] リストの「(チェンジセットなし)」の欄に表示されます。
オブジェクトは 1 つのチェンジセットにのみ含めることができます。オブジェクトのチェンジセットはいつでも変更できます。
[ コミット ] オプションを選択すると、オブジェクトはチェンジセットから削除されます。このため、オブジェクトが [ 保留中のコミット ] リストに戻ったときは、どのチェンジセットにも属しません。

使用例

TravelAgency の例について考えます。
開発者が、ホテルの予約に関する大きな機能に取り組みながら、いくつかのバグも修正しています。このとき、バグの修正だけをコミットするとします。
[ コミット ] ダイアログを開くと、すべてのオブジェクトが混在で表示されます。

2 つのチェンジセットを定義します: 「Bugs」と「Reservation Feature」です。まず、「Bugs」チェンジセットに含めるオブジェクトを選択します。
オブジェクトを右クリックし、 [ チェンジセットへ移動 ] オプションを選択すると、 [ <新しいチェンジセット> ] オプションが表示されます。

このオプションを選択し、最初のチェンジセットを作成します。

同じ方法で、次のチェンジセットを作成します。
チェンジセットの作成が完了したら、「Reservation Feature」チェンジセットに割り当てるオブジェクトをすべて選択します。

「Bugs」チェンジセットも同様にします。

その結果、すべてのオブジェクトが対応するチェンジセットに割り当てられ、開発者は対応するコミット対象のオブジェクトを素早く特定して選択できるようになります。